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料理撮影のためのデジカメ選び

料理撮影に適したデジカメとは

 メニューに使う料理写真の撮影に適したデジカメといっても、最近のデジカメならほとんどのカメラで問題なく撮影できてしまいます。 問題なのはカメラよりもライティングで、10万円のデジカメを買うより、3万円のデジカメを買い、残りの金額で照明機材、三脚、 背景用のグラデーションペーパー等を買い揃えたほうがよほど奇麗な料理写真が撮影できます。
 しかしカメラ選びの記事でこう書いてしまっては身も蓋もないので、デジカメ選ぶ際に参考にするスペックについて 書いてみたいと思います。

画素数について

 いまだにメーカー各社の宣伝文句には、その機種の高画素を謳うものが多いようですが、メニュー表に使うサイズなら、 大きく掲載してもA4サイズの半分程度でしょうか。このサイズなら500万画素機でも十分お釣りがきます。
 そもそも高画素が必要な被写体は主に風景で、遠景の樹木の葉の1枚1枚を描写するためには、やはり高画素のカメラは魅力的ですが、 料理にそれはあまり求められません。最近は1000万画素のデジカメが主流になりつつあるので、もし新たに購入するにしても トイカメラ以外なら大丈夫です。といってもケータイは駄目です。料理撮影に必須な三脚用の穴のあるケータイというのはあまり聞いたことがありませんから。
 ちなみに上は10年前に35万画素機で撮影した写真です。これはさすがに画素数不足ですね、この時期のデジカメはたしかに 高画素=高画質という公式があてはまっていました。
 尚、自分で撮影した写真をポスターなどで大きく印刷する予定のある方は高画素機、それもデジイチを選んだほうが良いと思います。

手振れ補正は必要か

 最近のコンパクトタイプのデジカメには手振れ補正機能がついたものが多くなってきました。デジタル一眼はレンズ側で補正するものと、 ボディ本体で補正するものがありますが、これは今後も変わらないのではないかと思います。 なにせ高価な手振れ補正付のレンズが売れなくなってはメーカーが困りますから(笑)
 さて手振れ補正ですが、あるにこしたことはないですが、必須ではありません。というより手振れ補正は料理撮影では過信せず、 三脚を使用するのが基本です。三脚にはブレを防ぐ役割のほかに、構図を決める役割もあります。さらに望遠で被写界深度(ピント の合う範囲)を深くするためには、かなり絞り込んで(F値を大きくして)撮影しなければなりません。 こうなると手振れ補正で補正できる範囲をこえてしまいますので、ブレた写真ばかりとなってしまいます。

コンパクトかデジタル一眼か

 デジタル一眼レフの価格が大幅に下がり、以前はデジカメ=コンパクトという図式が崩れ、これもまたデジカメ選びを悩ませる 原因の一つとなっています。デジタル一眼(デジイチ)とコンパクトデジカメ(コンデジ)の違いは、 レンズ交換が出来るかできないかですが、これも最近のコンデジは高倍率ズーム機が増え、さらに画素数も差がなくなりつつあります。 しかしデジイチとコンデジとの間には決定的に違うものがあります。それはCCDあるいはCMOS呼ばれる撮像素子の集合体の大きさです。
 上がデジイチ(キヤノンのAPS-C)のCMOSと一般的なコンデジのCCDの大きさ(ほぼ実寸)の比較です。 CCD、CMOSは銀塩カメラのフィルムに相当する部分ですが、実は両者にはこれだけ大きさの違いがあります。 この中に両者とも1000万以上の撮像素子を埋め込むわけで、コンデジの一つ撮像素子の大きさがいかに小さいかがわかります。
 撮像素子は受光面で受けた光を電気エネルギーに変換するもので、受光面が小さくなると発生するエネルギーも小さくなります。 これを電気的に増幅するわけですから、必然的にノイズも多くなります。このことから純粋に画質を考えるとデジイチの圧勝といえます。
 しかしCCDやCMOSの大きさは画質に影響するばかりではありません。 イメージカット的な料理写真で、料理の後ろの背景が大きくボケているものがありますが、 このボケはCCDやCMOSのサイズが大きくなるほど、ボケる度合も大きくなるという特性があります。 もしこの大きなボケに憧れる方は、迷わずデジイチを購入してください。しかし逆に並べた料理を手前から奥まで ピントが合うように写すのは逆に難しくなり、この点ではコンデジが有利です。
 さらにコンデジは近接撮影に強いものが多く、1cmまで寄れるものまであります。デジイチでもマクロレンズを購入すれば、 料理のクローズアップの撮影は可能ですが、マクロレンズは一般的なコンデジよりも高価だったりします。このようなことから 料理撮影に関してはデジイチとコンデジのどちらがお勧めとは断言できません。もちろんプロは画質が最優先されますから デジイチを使います、さらにコンデジは外部ストロボをつけるホットシューが無かったり、リモートケーブルが使えなかったりと 拡張性に難のあるものがほとんどです。

望遠か広角か

 ところでよく7倍ズームとか10倍ズームとかいう言葉を聞きますが、この~倍ズームという意味をご存じでしょうか? この「倍」とはそのカメラの最短焦点距離と最長焦点距離の倍率のことで、カメラによっては最短焦点距離は違いますので、 場合によっては7倍ズームより5倍ズームのカメラのほうが望遠だったりすることがありえます。
 デジカメのスペックでよく35mm換算という言葉が使われますが、CCDの大きさが違えば焦点距離の意味するところが違ってくるので 35mmフィルムカメラに置き換えた場合でこの数値ですと表現しているわけです。ちなみにCCDが小さくなり焦点距離が変わらなければ、 そのカメラは望遠寄りになります。
 料理の撮影で単品だけ撮影するのなら、3倍ズーム(35mm換算100mm程度)でも大丈夫ですが、料理の集合写真やコース、定食などを 写す場合は5~7倍ズーム(35mm換算200mm程度)は欲しいところです。これに関しては「広角と望遠」の記事を参照してください。
 最新機種はスリムコンパクトでも10倍以上のズーム機能をもつものがあります、これはコンデジのCCDが小さいため実現できるわけですが、やはりオーソドックなカメラの形をしたもののほうがレンズ設計に余裕があり、画面の歪みが少ないような気がします。

結局なにを選べばよいのか

 料理の撮影に本格的に取り組むならばデジイチがお勧めです。もちろんレンズ交換が出来ることもメリットですが、外部ストロボが使えたり、 リモートケーブルが使えたりと拡張性があること、さらに大きなサイズで印刷しても画質の面でも不満を感じることは少ないと思います。ただし入門機にセットで販売されるレンズは55mm程度(EOS KISSの場合55mmは35mm換算で90mm弱 )のものが多いため、料理の集合写真を撮影するにはもう一本、200mmぐらいの望遠レンズが必要になります。
 とにかくメニューに使える写真が撮影したいとお考えの方は、コンパクトで十分ですし、カメラ本体の予算を抑えて、照明機材を充実させたほうが良い結果が得られるということは最初に書いたとおりです。コンパクトタイプを選択する場合は高倍率ズームを選んだほうが、撮影できる写真の幅が広がります。また高倍率ズーム機で望遠側で撮影すれば背景のボケを活かした写真の撮影も可能です。